洗濯物はたくましい
毎日ではないけれど、洗濯物はたまにします。
なんでこんなに溜まるのだろうと不思議に思います。そう思いながらも洗濯機を回します。
自分の洗濯物や他の家の洗濯物を見て、
「ああ、干されてるなー」
と、のどかな気持ちにさせられます。
わたしも干されてみたい…。
実際、布団とともに干されたこともあります。
なつかしい思い出。
そんな思いを呼び起こす洗濯物ですが、いたって本人たちは真面目です。
いや、真面目と言うか一種の刑罰のようにも思えます。
なんせ、洗濯物の立場から考えると———、
洗濯機に入れられ、上からいろんな洋服やなんかを詰め込まれ、圧迫され、水や洗剤で殺菌され、ぶん回され、終わったかと思ったら、ハンガーに吊るされて日干しされる。
一連の苦行を並べてみましょう。
①洗濯機の狭く暗いところに閉じ込められる刑。
②上から他の洗濯物が詰め込まれる、圧迫の刑。
③水と洗剤で殺菌の刑。
④洗濯機の遠心分離力を味わう刑。
⑤ハンガーに吊るされ、水分を含んだ重力に耐える刑。
⑥洗濯ばさみの強烈な痛みに耐える刑。
⑦日干しされる日光地獄の刑。
⑧風圧にも負けられない刑。
と、思いつく限り考えてみました。
他にもなにか思いついたら教えてください。
そういうわけで、洗濯物は常に8コの刑にさらされているわけです。
なんと我慢強い、なんという苦行でしょう。
わたしなら耐えられない。
そんなことを考えながら、今日も洗濯物を干してきました。
———ああ、そうだ。ひとつ忘れてました。
番外編として、洗濯物を取り込み忘れたら雨にさらされる刑も追加しときます。
それでは、洗濯物たち、よく乾きますように。