りんごうさぎ
中学生のとき、調理実習がありました。
りんごでうさぎさんを作ろう!というもの。たしか他にも味噌汁やなにかも作った気がしますが、りんごうさぎしか覚えてません。
そういうわけで……。
りんごうさぎ。
りんご×うさぎというのは無理やりくっつけた感が強いが(失礼)、一応やってみた。
よくお弁当とかに入っている、皆さんもよく知っている皮の部分をうさぎの耳にするやつですね。あれです。
恥ずかしながら、そのとき初めてやってみたんです。
見た目は知ってる、よく知ってる。うん、できる。できるはずだ。だいじょうぶ。
と、包丁をにぎり隠れてやってみた。(恥ずかしかったから)
で、できた…!
家庭科の先生に見てもらい、採点をいただく。
「うーん、2ね」
え……。
たしかそのとき3段階中、3が良、2ががんばりましょう、1がやり直し。だったとおもいます。
に、2…ですか…。
ほかの同級生のを見てみると、おどろいた。
あ…耳の部分立たせるのか———と。
つまり、耳の部分(皮)と身の間に切れ込みを入れる。それを忘れていたのだ。
わたしのりんごうさぎは耳がくっついたまま。皮のいらないところだけ剥いだだけだった。
ある意味、特殊なうさぎ。
耳と胴体がつながったままなんて。
どうりでほかの同級生よりも時間がかかったわけだ。
案の定、誰にも見られないように隠れて胃の中におさめました。
ごちそうさまでした。
今はちゃんと、作れます。だいじょうぶです。
若かりし頃の苦い思い出です。